京橋AGC studioにて2013年12月から3ヶ月間開催された、最先端のガラスエンジニアリング事例を紹介する展覧会「STEPS IN THE AIR展」に合わせて設計した。

展示計画にあたり、文字や写真などの展示情報が浮遊して見える状況をつくりだすことを試みた。それを可能にしたのがAGCが開発したLeoflex®という化学強化特殊ガラスである。

ghost tableは、Leoflexの天板に対して、同じくLeoflex4枚で構成する脚部によって支持するという極めてシンプルな構成となっている。使用したLeoflex板の厚さはわずか0.85mmで、驚くほど物質感を感じさせない。このLeoflexの透明感と軽さを最大限に活かすため、脚と天板をネオジム磁石で挟み込んで接合している。また、磁石に挟み込んだプレートからブレース材としてワイヤーを配することで横力に対応させている。

また、展示情報をLeoflex天板底面に直接印刷することで、表面のガラスの平滑性を保持した。これにより、Leoflexがもつ存在の希薄さをできるだけ維持し、展示情報のみが展示空間にあたかも浮かんでいるかのように演出することに成功している。

敷地|東京都中央区
展示期間|2013.12-2014.03
用途|展示什器

プロジェクトチーム
設計|樫原徹+石田祐也
施工|MAPALUS
写真|太田拓実