Category: RENOVATION

三重県四日市市諏訪町にある、創業89年の文房具屋「香久屋」のリノベーション。 文房具を含めた雑貨のほか、駄菓子の販売やカフェスタンドとして業態を変更するため、様々なサイズの商品陳列にも対応したオリジナルの有孔壁「ディスプレイウォール」を設置。ディスプレイウォールの穴には、サイン看板や照明等も取り付く納まりとし、限られた空間の有効活用を図った。丸太梁や木の床タイル等、創業当時から残る仕上げは極力残しつつ、新たに仕上げる壁や什器なども、長年愛される商品が多い駄菓子や文具を扱う店舗に相応しく、時間の経過とともに手垢がつき、風合いが増す自然素材による仕上げとした。 運営面についても、計画時からミーティングを重ね、地元のママさんや学生が日替わりでカフェスタンドに立つことに。下校中の小学生たちや帰宅中のワーカーらの格好の憩いの場となった。 敷地|三重県四日市市竣工|2024.03用途|物販・飲食店舗構造|木造階数|地上2階整備面積|70㎡ プロジェクトチーム設計|ishau施工|小川建築グラフィックデザイン|こものデザイン研究所写真|ウラタタカヒデ

「長崎の住宅」と同じ敷地に、1933年に建てられたアトリエの改修。昭和初期から戦前に豊島区長崎周辺で形成された「アトリエ村」の影響を受けているもので、彫刻のアトリエらしく、作品搬出用の扉の設置や北側採光の確保が施されており、その文化的な価値の高さから、着工前の2019年10月に豊島区登録有形文化財に認定された。 この歴史的建造物の改修にあたって、アトリエが使われていた当時の温度感を残すため、内装の仕上げはほぼクリーニングと建具の取替えのみとしつつ、外装では元々つながっていた母屋をかたち取るように、目地を切り、他の面と同じ杉板下見板貼りとした。さらに、母屋の廊下に面していた開口部はガラスで覆うなど、当時の記憶を保存する手立てを幾らか施している。 敷地|東京都豊島区竣工|2020.06用途|アトリエ構造|木造階数|地上1階延床面積|34.8㎡ プロジェクトチーム設計|ヌーブ*施工|幹建設写真|太田拓実