Category: RENOVATION
三重県四日市市諏訪町にある、創業89年の文房具屋「香久屋」のリノベーション。 文房具を含めた雑貨のほか、駄菓子の販売やカフェスタンドとして業態を変更するため、様々なサイズの商品陳列にも対応したオリジナルの有孔壁「ディスプレイウォール」を設置。ディスプレイウォールの穴には、サイン看板や照明等も取り付く納まりとし、限られた空間の有効活用を図った。丸太梁や木の床タイル等、創業当時から残る仕上げは極力残しつつ、新たに仕上げる壁や什器なども、長年愛される商品が多い駄菓子や文具を扱う店舗に相応しく、時間の経過とともに手垢がつき、風合いが増す自然素材による仕上げとした。 運営面についても、計画時からミーティングを重ね、地元のママさんや学生が日替わりでカフェスタンドに立つことに。下校中の小学生たちや帰宅中のワーカーらの格好の憩いの場となった。 敷地|三重県四日市市竣工|2024.03用途|物販・飲食店舗構造|木造階数|地上2階整備面積|70㎡ プロジェクトチーム設計|ishau施工|小川建築グラフィックデザイン|こものデザイン研究所写真|ウラタタカヒデ
松阪市中心市街の商店街において、低未利用化した案内マップ、時計塔などのストリートファニチャーを異なる用途に転換するリノベーション。 案内マップは、地産材を活用した「背もたれベンチ」、商店街店舗や住⺠が一箱単位でオーナーとなり、掲示や展示ができるディスプレイ「箱々掲示板」に。時計塔は、住⺠や来街者が本を共有することでつながる新しいコミュニティのシンボル「USED BOOK TOWER」として計画した。 敷地|三重県松阪市計画|2022.9〜用途|ストリートファニチャー プロジェクトチーム設計|ishau企画|松阪市よいほモール
使用されなくなった公衆電話ボックスを、地域住民が思い入れのある古本を持ち寄りシェアする小さな図書室に改修した。本を地域の資産と捉え、本を介した新たなコミュニティの醸成を図っている。 ボックス内に設置した本棚は、限られたスペースのなかでの施工・解体が容易になるよう、持ち運びできる箱を積み上げ、特大のペーパークリップで箱同士を緊結している。 敷地|三重県四日市市竣工|2021.04用途|図書室 プロジェクトチーム設計|ishau施工|杉野哲嗣(スギノトーキ)、ホリベ硝子企画|諏訪新道発展会のみなさん写真|Yurika Kono
「長崎の住宅」と同じ敷地に、1933年に建てられたアトリエの改修。昭和初期から戦前に豊島区長崎周辺で形成された「アトリエ村」の影響を受けているもので、彫刻のアトリエらしく、作品搬出用の扉の設置や北側採光の確保が施されており、その文化的な価値の高さから、着工前の2019年10月に豊島区登録有形文化財に認定された。 この歴史的建造物の改修にあたって、アトリエが使われていた当時の温度感を残すため、内装の仕上げはほぼクリーニングと建具の取替えのみとしつつ、外装では元々つながっていた母屋をかたち取るように、目地を切り、他の面と同じ杉板下見板貼りとした。さらに、母屋の廊下に面していた開口部はガラスで覆うなど、当時の記憶を保存する手立てを幾らか施している。 敷地|東京都豊島区竣工|2020.06用途|アトリエ構造|木造階数|地上1階延床面積|34.8㎡ プロジェクトチーム設計|ヌーブ*施工|幹建設写真|太田拓実