Category: URBANISM

西参道道路整備

「飛石」による現代的な参道空間の演出寺社仏閣や日本庭園の舗装で用いられる「飛石」を、擬石平板によって表現。玉砂利のような質感をもつ白色の平板をベースに、島状の部分には平滑で光沢のある黒色の平板を並べた。明治神宮の参道にふさわしい、伝統性と現代性を併せ持つ意匠を目指した。 沿道と連携したマルチユースな空間神宮側区間では、滞留空間を民地側に設置し、沿道との一体的な活用を容易にした。特に、ポニー公園ではゲートを新設することで、街路の滞留空間と公園の一体的な活用を実現している。また、歩車道境界には段差を設けず、ボラードも脱着式とし、街路全体を使ったイベントにも対応した。 明治神宮へとつながる緑の整備参道にふさわしい緑が連続した景観を形成すべく、明治神宮の杜で育った樹木を植樹したほか、保護盤の改修や活力剤の投与などイチョウの生育を助ける仕掛けを施している。 歩行者が主役となる照明計画足下灯で快適な歩行環境を確保しながら、スポットライトによって樹木や壁等に光を当て、印象的な風景を演出し、夜でも安心して歩くことができる環境づくりに寄与した。 敷地|東京都渋谷区規模|幅員:21m、延長:約700m竣工|2022.3(神宮側100mのみ。残り区間は2024年度竣工予定) プロジェクトチームデザイン監修|ishau照明|ぼんぼり光環境計画設計施工|渋谷区

四日市ストリートアートプロジェクト

四日市市中心市街を通る国道一号線沿いに建つ、立体駐車場の1階壁面をグラフィティアートで彩るプロジェクト。弊社は、企画立案、グラフィック作成支援、プロジェクトマネジメントを行なった。アートを手掛けたのは、三重県出身のアーティスト・ジャガ一郎氏。幅8.5m、高さ4.0mの壁面には、マンガ等からインスパイアされたオノマトペやオリジナルキャラクターが描かれた。 敷地|三重県四日市市竣工|2023.03用途|グラフィティアート プロジェクトチーム企画|ishau協力|ソトノバ 、四日市エリアプラットフォームアーティスト|ジャガ一郎

こみちびらき

四日市市のまちなかにおいて、道路や空地を公園のように使う社会実験「オープンストリートインヨッカイチ」*の一環として実施した。 空地を公園のように使う実験的試みである。複数の空地が連なり、通りと通りをつないでいる空間「こみち」を期間限定で開放し、DIYにより製作したテーブル、イス、ラック等のファニチャーを配置。社会実験終了後も四日市事務所内で使用すること、また今後の地域イベントでも活用することを前提条件として、ファニチャーの寸法や仕様を決定した。社会実験では、沿道の表参道スワマエ商店街近隣の洋服屋やスペイン料理店の出店のほか、プランツギャザリングやアンケート調査も兼ねたガーランドづくり等のワークショップも開催した。 敷地|三重県四日市市実施|2021.11用途|社会実験 プロジェクトチーム設計|ishau企画|礒貝桃子設営|アビコミュニティ *オープンストリートインヨッカイチ主催|オープンストリートインヨッカイチ実行委員会後援|四日市市、四日市市教育委員会協力|四日市諏訪商店街振興組合、合同会社ishau

新道ブロックパーティ

四日市市のまちなかにおいて、道路や空地を公園のように使う社会実験「オープンストリートインヨッカイチ」*の一環として実施した。 道路を公園のように使う実験的試みである。諏訪新道沿いの一街区内を歩行者天国化し、車道の真中にはロングテーブルや演奏ステージ、路上駐車スペースには人工芝マットとスワ屋台による出店を設置。ロングテーブルは、一般的な折り畳み式の長机の脚部に紙管を取り付けつつ、天板には白色のロールペーパーを貼り付けて美装化を図るとともに、机上への書き込みによって簡単なアンケート調査も行なった。社会実験では、沿道の諏訪新道商店街近隣の店舗の出店や、USED BOOK BOXと関連した絵本読み聞かせワークショップなどを開催した。 敷地|三重県四日市市実施|2021.11用途|社会実験 プロジェクトチーム設計|ishau設営|アビコミュニティ *オープンストリートインヨッカイチ主催|オープンストリートインヨッカイチ実行委員会後援|四日市市、四日市市教育委員会協力|四日市諏訪商店街振興組合、合同会社ishau

USED BOOK BOX

使用されなくなった公衆電話ボックスを、地域住民が思い入れのある古本を持ち寄りシェアする小さな図書室に改修した。本を地域の資産と捉え、本を介した新たなコミュニティの醸成を図っている。 ボックス内に設置した本棚は、限られたスペースのなかでの施工・解体が容易になるよう、持ち運びできる箱を積み上げ、特大のペーパークリップで箱同士を緊結している。 敷地|三重県四日市市竣工|2021.04用途|図書室 プロジェクトチーム設計|ishau施工|杉野哲嗣(スギノトーキ)、ホリベ硝子企画|諏訪新道発展会のみなさん写真|Yurika Kono

ガードパイプハッキング

新型コロナウイルス感染症に対し第一線で働かれている医療従事者、営業時間短縮を余儀なくされている飲食店、そしてニューノーマルな日々の生活に適応しようと頑張る全ての人たちに対しエールを送るアクション「代官山クラップ」に賛同し、八幡通り沿いのガードレールに「ハート」をテーマにしたバナーを3日間展示した。他団体も合わせて80枚のバナーが通りを彩った。 困難な状況に立ち向かう人間の多様性を、縦横無尽に貼った色とりどりのマスキングテープやビニルテープで、困難な状況に立ち向かう人間の一致団結した想いを、白抜きのハートで表現した。 敷地|東京都渋谷区竣工|2021.02用途|バナー プロジェクトチーム設計|ishau企画|代官山クラップ実行委員会

四日市市中心市街地立体駐車場建替計画

老朽化により耐震改修もしくは建替えが望まれる立体駐車場の将来計画。新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるなかでの検討となったが、屋根付きのオープンスペースという空間特性をもつ立体駐車場の、地域コミュニティ施設としての可能性を認識する機会となった。 現駐車場利用者や地域住民へのアンケート調査や先進事例調査等から、駐車場機能だけでなく、特にグランドレベルにおいて街に開いたカフェやショップを入れるなど、複合施設として計画した。フラット型を採用して見通しを確保しつつ、上層階では吹き抜けを利用したイベントスペースや、屋上には街を見返す視点場となる空間を設けるなど、ウォーカブルな都市を目指すにふさわしい、地域交流の拠点として計画した。 敷地|三重県四日市市計画検討|2020.09-2021.01用途|駐車場構造|S造階数|地上5階延床面積|7,500㎡ プロジェクトチーム設計|ishau委員会運営|四日市諏訪商店街振興組合

スワ屋台

マルシェやマーケットイベントが盛んな四日市市諏訪新道商店街において、出店者が容易に使用できるポータブル屋台を開発した。 この屋台は、□30×40の角材をボルト、ワッシャー、ナットで留め、収納時には一枚の板状に折りたためるようになっている。また、運搬時と使用時に1人で扱えること、軽トラックで運搬できることなどからサイズを調整し、使い勝手を高めた。屋台の製作は商店街で陶器屋を営みながら大工作業が得意な杉野さん、屋根に掛けた布へのロゴの刺繍はミシン屋の岩崎さんが行ったほか、多数の地域イベント仕掛人である祭り用具店の柳川さんや、飲食店オーナーの山崎さん、文具屋の服部さん、着物屋の川口さん、仏具屋の水谷さんたちからは、出店者としての使い勝手等に意見を寄せていただくなど、専門店が集う商店街組織だからこそできるこだわりある屋台が製作できた。ちなみに、横から見ると諏訪(スワ)新道の「ス」の字型になっている。 敷地|三重県四日市市竣工|2020.3用途|屋台 プロジェクトチーム設計|ishau施工|杉野哲嗣(スギノトーキ)   ロゴ刺繍:岩崎 聡太(岩崎ブラザーミシン)企画|諏訪新道発展会のみなさん写真|Yurika Kono

Tベンチ

JR立川駅南口、ペデストリアンデッキ下の歩道に設置したベンチ。2020年3月に立川南口まちづくり協議会が実施した社会実験「立川駅南口高架下「TERASU」プロジェクト」において滞留空間の創出と共にベンチを仮設したところ、地域からの好評を博したことから、2020年12月に5基が常設化した。ベンチの設置にあたり、道路管理者との協議により既製品部材の使用が求められたこと、製作プロセスから市民を巻き込んでいくことから、300×300のH型綱の上に90角の木材を載せる極めてシンプルな構成としながら、鉄部および木部への塗装は、大学生や地域の子どもたちとのワークショップで実施した。ちなみに、ベンチを横から見るとTachikawaの「T」の字型になっている。 敷地|東京都立川市竣工|2020.12用途|ベンチ プロジェクトチーム設計|ishau施工|DIY製作:立川南口まちづくり協議会・東京経済大学・ishau木材提供|NPO法人ベルデ企画|立川南口まちづくり協議会

ストリートファイト-人間の街路を取り戻したニューヨーク市交通局長の闘い-

歩行者空間化したタイムズスクエア、まちに溢れるプラザや自転車レーン。かつて自動車が幅を利かせていたニューヨークの街路は、歩行者と自転車が主役の空間へと変貌を遂げた。小さな実践を足掛かりに大きく都市を変え、人間のための街路を勝ち取った、元ニューヨーク市交通局長による臨場感とアイデアに満ちた闘いの記録。[amazon] 監訳者|中島 直人翻訳者|石田 祐也、関谷 進吾、三浦 詩乃原著者|ジャネット・サディク=カーン、セス・ソロモノウ出版社|学芸出版社発売日|2020.09.10

矢吹町一区自治会館*

・歩いて楽しい木のまちなみをつくる東日本大震災で甚大な被害を受けた矢吹町。我々は震災後から四年間地域の方々や専門家と恊働し、「復興まちづくりプラン」を町に提案した。これは内陸被災地だから可能な、中心市街地をまちなか居住の場とする計画で、新しい復興計画のベースとなった。一区自治会館は「歩いて楽しいまち」を実現する、新たな復興計画のモデルとなる建築を目指した。対面する復興公営住宅と外装の色と素材を合わせ、一帯を新しい木造の景観を一体的に形成する「景観モデル地区」と位置づけ、将来的な景観整備への布石とした。 ・居場所としてのまちキッチン建物の中心には、普段時は住民のたまり場として、災害時は炊出場として機能する「まちキッチン」を設置した。 ・木とスチールによる軽やかなハイブリッド構造シェルペンスキーのフラクタル三角形に着想を得て、ユニットの組立てを繰り返すことで1辺10mの大屋根を架けられるシェルペンスキー・トラスを開発。垂直荷重に対し圧縮のかかる斜材に木材を、引張のかかる底辺材にスチールを使うことで、部材断面を抑えた。上り梁の断面が大きくなり頂部の納まりが面倒になる通常の方形屋根と異なり、頂部は各ユニット頂部と同様の簡易な納まりとなっている。 敷地|福島県西白河郡矢吹町竣工|2016.07用途|集会場構造|木造階数|地上2階延床面積|423.85㎡ プロジェクトチーム設計|ヌーブ*構造設計|MID研究所設備設計|エム設備設計事務所照明設計|ぼんぼり光環境計画施工|伸和建設写真|淺川敏